国語は、実力がつき始めると、実力テスト(模試や学調)の得点は一旦下がります。良くて、頭打ちになる。ほぼ全員、そうなります。そういうものだと思ってください。

「実力がつく」とは、国語の場合、「しっかり読む」ことができるようになった、ということ。

小学校以来、国語のテストでは、答える箇所が「だいたい」合っていれば、マルがもらえたし、サンカクになっても何点かもらえた。点数をもらえたから、何で減点になったのかは、よく分からないけれど、面倒だしそのままでいい。だいたい国語の問題の答えなんて、本文の線が引いてあるところの近くに答えがある。その辺を探して、大体答えっぽく書く、半分当たればいい…

多くの中学生の国語への取り組み方は、こんな感じ。本文も設問も、「しっかり」読んではいません。すこし誇張しているところもあるけれど、あてはまる人が多いと思います。

さらにタチが悪いのは、上に書いたことを無意識に実行していること。私は、上にあるような解き方をしている子を見つけたら、片端から注意していますが、ほとんど本人に自覚がない。「そんないい加減にやってたら、点が取れん」「いい加減じゃないもん」…確かに、これがいい加減だなんて思ってはいないから、ダメだと思うこともない。でも、ダメなんだな。

国語の実力がつき始めると、問題の解き方が変わる。まず何といっても本文をしっかり読むようになる。設問にも気を配れるようになる。答え方がこれでいいか、と考え始める。ミスが減る。

ただ、初めのうちは時間がかかります。この時間がかかることを嫌って、従来のやり方を変えない子も多い。これまでのやり方だと、そんなに速くできたのかね。(大差ないと思うけど)

時間がかかるから、時間制限のある模試では、得点や偏差値が伸び悩む。下手すると下がる。

でもここであきらめてはいけない。特に静岡県の国語の入試問題は、時間的にそれほどきついわけではないから、慎重にゆっくり解くやり方でも、練習しておけば、時間切れは必ず防げます。

そう安心して、「しっかり読む」ことを実践し続けましょう。それほど時間をおかずに、結果になって返ってくるはずですよ。