「頭痛が痛い」とか「異国の国」などは、「重言(じゅうげん・じゅうごん)」と呼ばれます。
他にも例を挙げてみましょう。


☆馬から落馬 ☆お金を入金する ☆後で後悔する ☆返事を返す
☆甘いスイーツ ☆花が開花する ☆賞を受賞する ☆昼食のランチ

これらは、好ましくない言葉、できれば使わないほうがよい言葉とされます。まちがいではないけれど、自然な日本語だとは思われない、ということですね。

上の例は、使わないほうがよい「重言」ですが、「重言」なのかどうなのか曖昧で、いつも話題に取り上げられるのは、「違和感を感じる」という言い方。「感を感じる」という言い方がまさに重なっているので、好ましくないという意見があります。

一方、「重言」ではないという意見もあります。なぜかといえば、「不安を感じる」は言えるけれど、「違和を感じる」はいえないから。つまり「不安」と「違和感」が同じ価値になるから、「不安を感じる」が正しい日本語である以上、「違和感を感じる」はOKということです。(逆に、「不安感を感じる」は重言です。)

私自身は、「違和感を感じる」と聞くと心がざらつきますが、上の説明もよくわかります。(気になる言葉は、いつもこうですね…)。

正しい言葉をつかうというのはとても難しい。そして、その正しさを説明するのはもっと難しいです。